6.長期投資の重要性
投稿日:2021.02.01
前回の記事で、
「資産分散」と「種類分散」 があり、この2つで、投資が成功するかどうかの9割が決まる!
と説明させていただきましたが
今回は、さらに!その効果を上げるために、投資の大原則である長期と分散の
長期
について、解説していきます。
ドルコスト平均法
投資の大原則である長期間の投資は
「時間分散」
とも言われ、これも実は、分散投資という重要な要素の中に含まれています。
分散させたとしても、短期で見れば、値動きは必ず発生しますので、注意が必要です。
ですので、ここで活用していきたいのが
「ドルコスト平均法(定額購入法)」
です。
短期的な値動きは予想しづらく、当てつづけることは難しいですが
長期的に見て成長するかどうかを見極めることは、それほど難しくありません。
例えば、日本経済全体として見てみると
人口が減少しつづけることは、ほぼ確定しています。
そのため、一人あたりの生産性が増えない限り、経済が縮小する可能性があります。
※World Population Prospects - Population Division - United Nations内の資料を基に作成
では、世界経済で見た場合はどうでしょうか?
世界の人口はまだまだ増え続けます。
※World Population Prospects - Population Division - United Nations内の資料を基に作成
そうなれば、一人当たりの生産性はそのままだとしても、経済は発展し続けます。
長期で見れば発展することがわかるものに対して投資していく際
「ドルコスト平均法」は有効になってきます。
ドルコスト平均法の実例① ~日経平均株価~
ここで
一括投資をした場合と
ドルコスト平均法を使い、積み立て投資をした場合の違いについて、
日本経済を参考にして見ていきます。
日経平均株価とは、日本を代表する225社の株価を参考に値動きする指数で
日本経済が好調か不調かを測るバロメーターでもあります。
これを、平成の30年間で
・平成元年に一括投資した場合
・平成元年から30年間、一定金額を買い続けた場合
で比較してみます。
(投資の元手となるお金は360万円とします)
平成元年、日経平均株価は過去最高値となり、約40,000円となりました。
それから30年後の2019年、日経平均株価は半分の約20,000円となりました・・・。
平成元年に360万円全部を日経平均株価に投資している場合
30年後は半分の180万円になってしまいますので、
180万円損をしたことになります。
今度は、平成元年から30年間毎月10,000円を積立投資にしていった場合で見ていきます。
バブル絶頂の平成元年40,000円あった株価は、一番安いときで一時期7000円まで下がり
上がったり下がったりを繰り返しながら、20,000円になります。
一見、株価が下がっているため、負けているように感じますが
積立投資を行った場合は、520万円となり、160万円のプラスとなります。
どういうことなのか?もう少し詳しく説明します。
ドルコスト平均法の実例② ~もっとわかりやすく~
5,000円の元手を、5カ月間に渡り投資をする場合で見ていきます。
株価ではなく、リンゴに置き換えてお話していきます。
一括でリンゴを買った場合、当時100円のリンゴを50個買うことができると仮定します。
5カ月後、リンゴは半額の50円に値下がりしていますので
50個のリンゴの価値は2,500円となり、2,500円損している事になります。
次に、毎月1,000円ずつリンゴを買った場合です。
リンゴの値段は変動するのでそれぞれの月に1,000円で買える個数はこのようになります。
5カ月後のリンゴの総数は150個になり、5カ月後のリンゴの価格50円で計算すると7,500円となり
2,500円増えている事になります。
こうするととても分かりやすいですが、始めた時の値段はそこまで関係なく、
安い時にいっぱい買って、少し値段が上がった時に売るとこのようになります。
まとめ
話を株価に戻すと
中長期的に成長が見込めるのであれば、このドルコスト平均法を使えば
途中で値動きがあり、マイナスになっていたとしても
その時安く買えているので将来的にはプラスとなる!
という事です。
もちろん、成長の見込めないものに投資をすると
このドルコスト平均法を使ったとしても、資産はマイナスになります。
これまでのポイントをまとめると、
- 中長期で成長が見込めるものに「種類分散」と「資産分散」で投資する
- ドルコスト平均法を使い、積立投資を行う
この2つさえ守れば、投資は怖いものではありませんし、
細かな専門知識がない場合でも資産を増やす事は可能です。
もっと具体的に
「何をすればいいのか?」
については、また次回お話しします。
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